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労働保険の年度更新とは何をするのか?東京の社労士が説明いたします



「労働保険の年度更新」とは、1年に一度、雇用保険と労災保険つまり労働保険の保険料を計算して、その申告・納付する手続をいいます。そしてその時期は、毎年6月1日から7月10日までの40日間となっています。もう少し踏み込んだ言い方をすると、この手続きでする労働保険料は、毎保険年度(4月1日から翌年3月31日まで)の6月1日から40日以内に前年度の確定保険料の申告・納付と新年度の概算保険料の申告・納付を同時に行います。

目次

労働保険の年度更新でいう「労働保険」とは?

労働保険とは、労働者災害補償保険法による労働者災害補償保険及び雇用保険法による雇用保険の2つの総称をいいます。

① 労災保険
労働者災害補償保険は労災保険ともいい、仕事中にケガや病気、障害を負ったり、亡くなったりしたときに、お世話になる保険です。労働者が業務上の事由または通勤が原因で負傷した場合、病気になった場合、あるいは不幸にも死亡された場合に国が必要な保険給付を行うものです。そのため、労働者の皆さんからしてみるとあまり使わなくていいような状況が望ましいわけです。労災保険は会社が負担する保険なので、労働者の負担はございません。

② 雇用保険
雇用保険は、働いていた労働者が失業したりして雇用の継続が困難になるなどした場合に、雇用保険を管掌している国から、労働者に対して必要な給付を行います。不幸にも、労働者が失業して職を失ったときに失業保険といった保険給付の形でお世話になることが多いのではないでしょうか。雇用保険は会社と労働者が負担しますが、のちほど負担割合についてお伝えいたします。

前年度の確定保険料・労働保険料はどのように計算するのか?


労災保険も雇用保険も国から保険給付を受けるときには、その労働者の給与を基準に保険給付を計算します。そのため労働保険料の計算についても労働者の給与が基準になります。

● 全ての労働者の給与 × 保険料率 = 労働保険料

計算式自体は難しい内容ではありません。それぞれ分解してみます。

● (労災保険)  労働者の給与総額 × 労災保険料率 = 労災保険料
● (雇用保険)  労働者の給与総額 × 雇用保険料率 = 雇用保険料

⇒  労災保険料 + 雇用保険料 = 労働保険料

※ 2022年度具体例  給与総額は2021年4月1日から2022年3月31日までの合計

それは、労災保険と雇用保険の適用労働者の範囲に違いがある事が理由です。労災保険は雇用形態を問わず、賃金を支払っている労働者がいればすべて適用範囲に含まれます。また雇用保険は、簡単な言い方をすると1週間の労働時間が20時間以上であれば、適用範囲に含まれていると考えていいのではないでしょうか。

このことを考慮すると、全ての労働者の給与が労災保険=雇用保険になるとは限らないとご理解いただけると思います。それでは労災保険・雇用保険を個別に確認して見ましょう。

前年度の確定保険料・労災保険料の計算について

● (労災保険)  労働者の給与総額 × 労災保険料率 = 労災保険料

雇用している全ての労働者の給与を合計していただければ1つ目の数値が計算できます。2つ目の労災保険料率については、「労災保険率表」というものがございます。以前労働保険:保険関係成立届を役所へ提出したときに記入した「事業の種類」を確認いただき、それに当てはまる項目の料率を選んでください。それか役所から申告書が届きますので、それに印字されている料率でもかまいません。これで2つの数値が確認できたので、労災保険料の計算は完了です。

(注意)労災保険率表は近年料率の変更がありませんが、変わることもありますのでご注意ください。

前年度の確定保険料・雇用保険料の計算について

● (雇用保険)  労働者の給与総額 × 雇用保険料率 = 雇用保険料

雇用保険については労災保険と違い、まず雇用保険の適用労働者の確認からスタートです。確認が出来たら、その労働者の給与を合計します、これで1つ目の数値が計算できます。2つ目の雇用保険料率については、「雇用保険率表」がございますので、該当する項目の料率を選んでください。会社負担と従業員負担もこの表に掲載されています。これで2つの数値が確認できたので、雇用保険料の計算も完了です。

(注意)料率は年度によって変わることもあるので、2022年度の場合であれば令和3年度の料率を確認して下さい。

新年度の概算保険料について

当然新年度については、これからの話になります。そのため概算保険料という表現を使っているのです。正確な数値は分かるわけがないので、会社の状況を踏まえて労災保険の給与総額と雇用保険の給与総額を決めていただく必要がございます。労働保険の年度更新が、新年度の概算保険料として先払いで労働保険料を納付していただく。そして、確定保険料として年度(4月から翌年3月)が終わったら実績を計算していただいて、先払いしていただいた概算保険料との過不足を納付・還付します、という仕組みのためです。これを毎年行うのです。そうすると2022年度の場合ではどうなりましたか。確認いただいた数値を申告書へ記入していただければOKです。確定保険料と概算保険料の合計を期日までに納付して下さい。これで一連の手続きが終わりました。

(注意)2022年度の保険料率が変わっておりますのでご注意ください。

労働保険の年度更新についてのまとめ

労働保険料の計算自体は、いたってシンプルなので問題になることはございませんが、給与総額に誰を含めるのかが分かりにくいため、混乱する理由になります。賃金台帳などで前年度の給与総額が確認できるので計算してみてください。計算すると分かりますが金額が多額になるので、資金繰りにも影響します。条件によっては分割納付の対応も可能です。ご不明な点がござましたら、お問い合わせいただければご質問にお答えいたします。


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