人材課題や人事課題とは・・・? 社労士が解説いたします
人事制度は歴史が物語るように「時代の流れとともに変わっていく」という特徴があります。最近は人事制度の問題点が指摘されることが増えています。課題と置き換えてもいいかもしれません、どのような問題点があるのでしょうか。
また人材課題・人事課題は、短期的な成果が見えづらいため、優先度は高いにもかかわらずついつい後回しになりがちですが、会社の経営戦略において持続的な会社の発展には欠かせないものです。東京の社労士の力を借りて人材課題・人事課題に取り組みませんか。
目次
- ○ 人材課題や人事課題の具体的な内容は?
- ・(1) 働き方の多様化への対応
- ・(2) 業務の高度な個別化
- ・(3) 人事制度を運用する時間がない
- ○ 今後の企業の人事制度は・・・?
- ○ 人事課題のまとめ
人材課題や人事課題の具体的な内容は?
労働関連法に関する法令は、近年次々と改正されています。
〇 時間外労働の上限規制
〇 有給休暇の取得義務
〇 70歳定年制
〇 65歳定年制
〇 週休3日制
〇 勤務間インターバル
〇 働き方改革
〇 同一労働同一賃金
〇 在宅勤務・テレワーク
〇 ワークシェアリング
〇 副業・兼業
〇 育児休暇 など
これらのように、法令が新しく出来た、また法改正が行われたことの情報をどうやって入手するかも重要になります。その上で、御社にとって対応しなければならない課題なのか、何もする必要がないのか判断が生じます。対応する必要が生じれば、どういう内容にしなければならないのか会社として決定することになります。場合によっては、就業規則など人事制度の改定が必要なことも出てくるでしょう。
日々の業務に追われている社内の担当部署で完結することができれば、一番望ましいでしょう。ですが、外部の社労士にサポートしてもらうことも可能です。この件に限らず様々な面からも業務のサポートが得られて、効率的に進めることができるでしょう。
(1) 働き方の多様化への対応
ほとんどの企業は、昭和の時代に成功した日本型雇用システムを今も続けています。すべてが悪いわけではありませんが、時代の流れ・現状に合わせた制度など、時代と共に変わっていく部分が変わっていません。人材課題・人事課題をひとつ解消すれば劇的に変わるわけではないので、現状を見つめながら土台となる基礎を構築し、時代に合わせた制度を運用するようにしなければなりません。
働き方の多様化とは具体的に、
① フレックスタイム制
② 裁量労働制
③ 時短勤務
④ テレワーク・在宅勤務
⑤ 副業兼業 などです。
働き方改革の始動の影響によりワークスタイルが多様化してきたことから、就業時間も場所も柔軟になっていく傾向は、今後も浸透していくでしょう。従来の人事制度では、このような働き方を想定していませんでした。働き方の多様化が進めば進むほど、人事制度の多様化も必要になってきています。
(2) 業務の高度な個別化
近年、「従業員が自分にしか出来ないスキルを磨くことによって、個別に能力を発揮する形」に働き方が変化しているということを意味しています。従来の人事制度では、複数の従業員が同じ業務を行い、経験を積み重ねたことから技能が習熟してきて、そのことで評価が高くなるよう設計されていました。ところが、業務の個別化が進むと、「誰が・どのような指標で業務を評価すれば良いのか?」という点で、人事制度の難易度が上がります。つまり、一律の評価基準では評価が出来なくなり、さらに評価基準を個別化していく必要性が出てきます。
(3) 人事制度を運用する時間がない
企業にとって人材は最も重要な経営資源です。特に中小企業では人材不足が深刻な経営問題となっており、その解決策として人事制度が重要視されるようになっております。しかし人事制度を構築して、運用するには多くの時間や資金が必要になります。中小企業では、多額の資金があるわけではありません、また人材不足の影響から人事担当者を配置出来なかったり、配置出来たとしても他の業務と兼任しているケースが大半です。つまり、人事制度を導入するには時間や資金が無いといった問題に直面しています。
今後の企業の人事制度は・・・?
人事では、採用活動や人材育成、労働環境などでいろいろな人材課題・人事課題を抱えています。国が推奨している働き方改革などから業務の範囲もかなり広がっていると感じているのではないでしょうか。そのため日々時間に追われている経営者や人事担当者はパンク寸前の状況かもしれません。人事部門は「人」に関する組織全体の管理を行うため、業務の幅がもともと広いことが特徴で、従業員が気分よく働くための職場作りに欠かせない仕事です。そのため人事は常に何かしらの課題を抱え、それを解決することで企業の価値向上に貢献してきました。これまで人事は勘と経験と言われてきました。ですが、激しい変化の時代の現在では、その勘と経験は多くの場面であてにならなくなってきています。これまでの常識ではありえないとされる考え方や、多様な価値観も生まれてくるなか、それらの多様性を認め活かすことが今後の人事には大切なポイントです。
人事課題のまとめ
近年労働関連法が相次いでいます。これは裏を返せば、日本型雇用システムが行き詰っていることを意味しているのかも知れません。少子高齢化がかなりのスピードで進行している状況で、生産性が向上しなければ日本経済の地盤沈下が避けられない有様です。各会社の人事課題の解決も待ったなしの状況でしょう。ですが日々の業務に追われている状況では、課題対処が覚束ないのではないでしょうか。そのような状況では外部の社労士の力を借りるのもひとつの選択肢になりますので検討して見てはいかがでしょうか。
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